不登校、引きこもりという言葉をよく耳にするようになりました。
実際、文部科学省の調べでは、小・中学校の不登校だけで、平成11年度、
13万人を越えたといいます。
また、厚生労働省の初めての全国調査で、学校や仕事に行かず6ヶ月以上
自宅にひきこもっている人達についての相談が、全国の保健所などに
年6000件以上も寄せられていたことが明らかになったといいます。
また、一見楽しそうな大学生と話をしてみても、皆一様に、
“別におもしろいことなんかない”
“自分が何をやりたいのか分からない”
と口をそろえます。
そして、自分の人生なんて、所詮はそんなものだとたかをくくり、寂しい
笑いを浮かべて見せます。
いったいどうしたというのでしょうか。
理由はきっと一つだけではないでしょう。
しかし、その中の大きな要素として、あまりにも価値観が限定されすぎて
しまっている、ということがあげられると思います。
個の時代といわれながら、いい子にして、いい学校に行って、いい会社に
入ることが、“いい人生” なのだと幼少の頃から植え付けられる。
その“いい人生”のためには、友達も、好きなことも、全てを投げ捨てる。
夢を追うなんて、愚かな人間のすること・・・。
そして、みんな必死になって、そのあまりにも限定された“いい人生” の
レールを進もうとがんばる。できて当たり前、できなければ落ちこぼれ。
ゲームができなかったら、アウト。
運動ができなかったら、アウト。
学校に行けなかったら、アウト。
一歩でも足を滑らしたら、もう取り返しのつかないダメな人生・・・・・。
しかし、人生というのはそれだけのものなのでしょうか。
学校では教えてくれないこと、勉強以外から学ぶこと、
そういったものの中に、本当に大切なものがあるのではないでしょうか。
それは、人との出会いだったり、人と本音でぶつかって傷つくことだったり、
大失敗をしてそこから学ぶことだったり・・・。
誰かに教わったのではなく、体で、肌で感じたこと。そういったものが、
いつか、絶望から這い上がる力となり、新しいことに挑戦する原動力となる
と思うのです。
若いうちに視野を広げること、自分のフトコロを深くすることは、人生を
豊かにすることです。そして、本当の意味で人生を楽しめる人間が増えれば、
日本も、そして世界もよくなっていくのではないかと、私たちは考えています。
“good! ” は、そんなキッカケのひとつになることを目的に、2001年1月に
無認可のNGO団体として設立されました。2008年にNPO法人化となりました。
2012年8月には自主開催ワークキャンプが100回を突破しました。
まだまだ小さな団体ですが、夢は大きいです。